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「コミケは滅びぬ。何度でもよみがえるさ」──有志が挑む「バーチャルコミケ」の道(4/4 ページ)

新型コロナの影響で、コミケなど大型同人イベントが相次いで中止になった。イベント中止によって参加者たちはどのような影響を受けたのか。そして、有志がネットを使って始めた施策とは。

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「コミケの力こそ人類の夢だからさ!」

 ゲームマーケット2020大阪が中止となったとき、筆者は「開催強行を願う出展者たちが盛大にクレームつけてきて主催側とそれを擁護する中止支持者との間でもめんじゃね」と考えていたが、そんなことは全くなく、瞬く間に、先に紹介した対策が動き始めた。

 「ゲーマーって出た目に合わせて最善策を考えるのに慣れているからじゃない?」という発言もあって、それは確かにそうかもと思いつつ、ゲームマーケット2020春の中止でもコミックマーケット98の中止でも、取りあえず見えてくるのは、そういう前向きな、ある意味たくましい姿だ。そういう意味で、同人の灯は消えず、活動を継続していくサークルは多いだろう(資金的な問題はもちろん抱えることになるが)。

 ただし、みんながみんなそう前向きというわけではない。特に、「コピー本」をメインに展開するサークルにとって、バーチャルイベントは「送料だけで赤字」となるケースが多く、新規参加のサークルでは知名度が低いため委託販売の審査に通らない可能性も高い。そのため、今立ち上がっている動きは何の救済にもならないという声もあった。

 さらに、多くの人と同じ場にいるイベントというのは、集客の大きさや認知向上といった「売上につながる効果」だけでなく、その場の雰囲気の盛り上がりによる高揚感や、読者、ユーザーとの交流、作品に対する意見交換やフィードバックによる次回作へのアイデアと品質の向上などなど、「たのしい、うれしい」が何よりも大きな収穫であったりする。

 まだまだ先の見通しが立たない状況ではあるが、イベントが再開して「たのしい、うれしい」体験ができる日まで、同人の活動が継続することを願ってやまない(自分のことも含めて)。

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