Chromeのサードパーティー製Cookie対策、新型コロナによる混乱回避のため一時後退
Googleは、Chromeブラウザのバージョン80でロールアウトしてきたサードパーティー製Cookieのデフォルトブロック機能を、新型コロナに伴う混乱回避のため、一時的にロールバックすると発表した。サードパーティー製Cookieをサイトへのログインに使っているサービスの一部が対応しきれていないようだ。
米Googleは4月3日(現地時間)、Webブラウザ「Chrome」のバージョン80(最新版)で段階的に導入してきた「SameSite Cookie」ラベルの適用を、新型コロナウイルス感染症に起因するグローバルな非常事態に照らして一時的にロールバック(後退)させると発表した。
SameSite Cookieの取り組みは、大まかには、Webサイトオーナーが明示的に許可しない限り、サードパーティー製Cookieをデフォルトでブロックするというもの。ユーザーのプライバシー保護が目的だ。
だが、一部のWebサイトではログインシステムでサードパーティー製Cookieを使っていることがあり、そうしたWebサイトがサードパーティー製Cookieを明示的に許可していないと、ユーザーがログインできなくなる可能性がある。
Googleは公式ブログで、この対策は「銀行、オンラインショップ、政府関連サービス、医療関連などの重要なWebサイトの安定性を確保」するためだと説明した。特に医療関連は感染者急増の中、Webサイトの設定変更などに時間を割けないでいる可能性がある。
Googleは、今夏にSameSiteの再開を目指すとしている。再開の際は、公式ブログとSameSiteの専用ページで事前に通知する計画。
Googleは1月、新型コロナの影響でChromeのセキュリティ以外のアップデートを停止すると発表したが、3月26日にアップデートの再開を発表。3月17日に予定されていた「Chrome 81」の正式版は、4月7日に公開の予定だ。
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