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ソフトバンクG、20年通期は1兆3500億円の営業赤字に転落へ
ソフトバンクグループが20年3月期の通期連結業績予想を発表。連結営業損益が1兆3500億円の赤字に転落する見込みという。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、「SoftBank Vision Fund」の投資先などの市場価値が下落したため。
ソフトバンクグループは4月13日、2020年3月期(19年4月〜20年3月)の連結営業損益が1兆3500億円の赤字(前年同期は2兆3539億円の黒字)になる見込みだと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、10兆円規模のファンド「SoftBank Vision Fund」(SVF)の投資先などの市場価値が下落したため。
売上高は前年同期比36.0%減の6兆1500億円、最終損益は7500億円の赤字(前年同期は1兆4112億円の黒字)を見込む。
19年9月にIPO(新規株式公開)申請を撤回したコワーキングスペース「WeWork」運営元の米We Company、20年3月に破産申請した衛星ベンチャーの英OneWebなど、SVFを経由しない投資先の不調も大幅な減益につながった。
同社はこれまで「未確定な要素が多く、連結業績を見通すことが困難」として、業績予想の開示を控えていた。
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