感染リスクで家に帰りづらい人と防護服完備の空きホテルをマッチング 京都のスタートアップが開発
新型コロナの影響で宿泊客が減っているホテルと、感染リスクが高い仕事に従事していて自宅に帰りづらい人のマッチングサービス開発を京都のスタートアップが始めた。
宿泊・不動産スタートアップのCHILLNN(京都市)は4月15日、新型コロナの影響で宿泊客が減っているホテルと、感染リスクがある業務に従事していて家族がいる自宅に帰りづらい人のマッチングサービス「ホテルシェルター」の開発を始めたと発表した。非対面チェックインや防護服着用での清掃など、感染防止運用を前提としたホテルや旅館に、1週間2万1000円(1日当たり3000円)程度から宿泊できるようにする。
感染症の拡大を予防する“シェルター”として宿泊できる施設を探せるプラットフォーム。例えば「外出自粛要請下で電車通勤が必要」「感染リスクのある医療や接客に従事」「家族に高齢者がいる」といった人の、「同居する家族の感染リスクを下げたい」というニーズに応える。ただし、あくまで新型コロナウイルス陽性患者を受け入れるサービスではない。DVや虐待などの家庭内トラブルを抱える人にも対応できるという。
4月末からCHILLNN関連会社が運営するホテル「HOTEL SHE, KYOTO」「HOTEL SHE, OSAKA」で実証実験を行いながら、専門家を交えてホテル運営ガイドラインを策定。全国からサービスに賛同するホテルを公式Webサイト上で募集しながら、感染を予防する運営ガイドラインを広く公開する考え。
同社の龍崎翔子代表はブログで、「多くの宿泊施設の稼働率が新型コロナの影響でゼロに近い状態になっている。都道府県の要請で新型コロナウイルス感染症の陽性患者を受け入れることは経済的維持のためにも効果的で、多くの経営者が望んでいる」と指摘。しかし、公募では「100室以上の規模」といった要件があるなど、中小規模のホテルは陽性患者受け入れができない状況になっているという。
同社は今後、協力企業や施設を募集しながら幅広いニーズに応えていきたいとしている。
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