NVIDIA、データセンター向け新GPU「A100」発表 AI性能はV100の20倍
NVIDIAが、新GPUアーキテクチャ「Ampere」採用のデータセンター向けGPU「A100」を発表。AI性能はV100の約20倍。AWS、Microsoft Azure、Google Cloud、富士通などが採用を予定している。
米NVIDIAは5月14日(現地時間)、新たなGPUアーキテクチャ「Ampere」ベースのデータセンター向けGPU「NVIDIA A100 GPU」(以下、「A100」)を発表した。現行の「Tesla V100」の約20倍の性能を実現したとしている(FP32演算時、V100が15.7TFLOPSのところA100は312TFLOPS)。
A100は、科学計算、クラウドグラフィックス、データ分析用に構築された、540億を超えるトランジスタを搭載する7nmプロセッサ。40GBのメモリを搭載し、メモリ帯域幅は1.6TB/s。相互接続技術「NVLink」が第3世代になり、複数のA100を1つのGPUとして動作させることが可能だ。
8つのA100をNVLinkで統合した5PFLOPSのAI性能システム「DGX A100」も発表した。NVIDIAは昨年3月にMellanoxを買収しており、DGX A100に9基の200Gb/sのネットワークインタフェースを搭載した。価格は19万9000ドル(約2100万円)。
A100はAWS、Cisco Systems、Dell Technologies、富士通、Google Cloud、Microsoft Azure、Oracleなどが自社製品に採用するという。
NVIDIAは3月にサンノゼでGPU関連のイベント「GTC 2020」を開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、中止した。今回の発表は、ジェンセン・ファンCEOが自宅のキッチンからの基調講演で行った。
基調講演は9つのパートに分けてYouTubeで公開されている。以下はその中のA100関連のパートだ。
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