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3Dプリンタで作る人工呼吸器、経産省が補助金で支援
経済産業省は、新潟病院の3Dプリンタで作る人工呼吸器などのプロジェクトの支援を始めた。新型コロナウイルス感染症対策として、緊急性の高い研究に補助金を支給する。
経済産業省は5月21日、新潟病院が実用化に向け開発中の3Dプリンタで作る人工呼吸器など、7件の研究開発プロジェクトの支援を始めた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、緊急性の高い研究に対し補助金を支給する。
支援対象は、産業技術総合研究所、横浜市立大学、日本光電工業、アコマ医科工業、国立循環器病研究センター、泉工医科工業、新潟病院。COVID-19の診断システムや、人工呼吸器、人工肺などの研究を行っている。
新潟病院の石北直之医師は、COVID-19の治療でも使われる人工呼吸器を3Dプリンタで作る研究を進めている。人工呼吸器は同感染症の拡大で需要が高まり、調達が難しくなる可能性があるとして、医療崩壊を防ぐため実用化を急いでいる。
石北医師は3月、広島大学の木阪智彦准教授と「COVIDVENTILATOR」プロジェクトを立ち上げ、3Dモデルデータを無償配布。Twitterでは出力してくれる3Dプリンタユーザーを募集している。
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