Googleの「メッセージ」のチャット(RCS)にエンドツーエンド暗号化の兆し
Googleが、公式メッセージングアプリ「メッセージ」のRCSチャットでエンドツーエンド暗号化をテスト中であると米メディアが報じた。
米Googleが公式Androidメッセージングアプリ「メッセージ」でエンドツーエンドの暗号化機能を試していると、米9TO5Googleが5月23日付の記事で報じた。非公式にAPKファイルを公開している米APKMirrorが入手、公開したGoogleの社内テスト用「Messages ver.6.2.031」の解析に基づいている。
「メッセージ」はテキストメッセージ(SMS、MMS)とチャット(RCS)ができる公式アプリ。Googleはチャットの提供開始段階で、ユーザーのプライバシーを守るための解決策を模索していると語っていた。
今回エンドツーエンドの暗号化に関連するコードが確認されたのは、RCS機能内で、テキストメッセージは対象外。メッセージを送受信する双方が良好なインターネット接続環境に繋がっている必要があるという。いずれかが要件を満たさない場合、メッセージはSMSあるいはMMSで送信される。その場合は送信前にメッセージがエンドツーエンドで暗号化されないという警告が表示される。
これはあくまでも社内テスト用アプリでの機能なので、一般向けアプリにいつどのような形でエンドツーエンドの暗号化が提供されるかは不明だ。筆者の「Pixel 4」内の「メッセージ」アプリのバージョンは「5.9.101」だ。
ちなみに、米Appleの「iMessage」や米Facebookの「WhatsApp」、英Telegramの「Telegram」など、エンドツーエンドで暗号化されるメッセージングアプリは既に複数ある。
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