Tencent、「牧場物語」マーベラスの筆頭株主に 5G対応やグローバル展開を支援
マーベラスは、中国Tencent傘下の投資会社Image Frame Investment(IFI)と資本業務提携を結んだ。IFIは発行済み株式数の13.9%を約49億円で取得する他、主要株主が売り出す株式を約20億円で取得し、議決権の約20%を持つ筆頭株主となる。
ゲーム制作会社のマーベラスは5月25日、中国Tencent完全子会社の投資会社Image Frame Investment(IFI)と資本業務提携を結んだと発表した。IFIはマーベラスが実施する第三割当増資を引き受け、発行済み株式数の13.9%を約49億円で取得する。IFIはこれに加え、マーベラスの主要株主が売り出す株式を約20億円で取得し、議決権の約20%を持つ筆頭株主となる。
マーベラスは今回の提携で(1)既存IPのリッチコンテンツ化とグローバル化、(2)新規IPの創出に向けた大型投資、(3)新規事業展開のための投資、(4)最先端技術の習得と活用──などの実現を目指す。調達した資金のうち39億円を新規IP創出と新規事業展開に、10億円を既存IPのグローバル展開に充てる計画だ。
具体的には、5G通信を活用した新しいエンターテインメント事業の立ち上げや、シミュレーションゲーム「牧場物語」「ルーンファクトリー」など主力IPの強化に取り組む。次世代ゲーム機やハイエンド機などのマルチプラットフォームに対応した新タイトルの企画開発も目指す。
マーベラスは2019年3月に、Tencentのゲーム子会社Tencent Gamesと「牧場物語」のモバイル展開に関するライセンス契約を締結。Tencentとの関係を強化し、グローバルビジネスの拡大に注力していた。
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