Microsoft、「Azure Arc enabled Kubernetes」をプレビュー公開 OpenShift、Rancherなどとも統合可能に
米Microsoftが「Azure Arc enabled Kubernetes」をプレビュー公開。Azureを中心にAWSやオンプレミスなどを含むマルチクラウド基盤を構成するサービス「Azure Arc」をKubernetes対応にしたもの。Red Hat OpenShift、Canonical Kubernetes、Rancher Labsにも対応する見通し。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「マイクロソフト、「Azure Arc enabled Kubernetes」をプレビュー公開。OpenShift、Rancherなどとも統合可能に」(2020年5月26日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米Microsoftはこのほど、Azureを中心にAWSやオンプレミスなどを含むマルチクラウド基盤を構成するサービス「Azure Arc」をKubernetes対応にした「Azure Arc enabled Kubernetes」のプレビュー公開を発表しました。
Azure Arcは、AWSやオンプレミス、エッジなどを含む任意のプラットフォーム上で稼働するWindows Server、Linux Server、Kubernetesクラスタなどを統合管理できるマルチクラウド基盤です。マイクロソフトのマルチ/ハイブリッドクラウド戦略の重要な柱となるサービスの1つ。
2019年11月に開催されたイベント「Ignite 2019」において、同社CEOのサティア・ナデラ氏が発表したものです。
【関連記事】[速報]マイクロソフト、「Azure Arc」発表。マルチクラウド基盤としてAWSやオンプレミスへもAzure DBをデプロイ可能、サーバやクラスタも統合管理。Ignite 2019
今回発表したAzure Arc enabled Kubernetesによって、このAzure ArcがKubernetesクラスタの統合管理も実現。
Azure Arcによって管理されたKubernetesクラスタに対してHelmチャートを用いたデプロイ、GitOpsを用いた構成管理やDevOpsパイプラインの実現などを可能にするとしています。
同社の説明によると、ほとんどすべてのCNCF認証済みのKubernetesに対応するだけでなく、レッドハット、Canonical、Rancer Labsなどとはインテグレーションパートナーとなり、Red Hat OpenShift、Canonical Kubernetes、Rancher Labsにも対応する見通しです。
関連記事
- ずっと無料で使えるクラウド「Free Tier」主要サービスまとめ(主にIaaS・PaaS) 2020年版
クラウドサービスの多くには、期限なく無料で使える「Free Tier」というサービスが存在します。これらは開発環境やテスト環境としてクラウドを試すには非常に有効です。本記事では、主要なベンダーが提供しているFree Tierを紹介します。 - 「Amazon Red Hat OpenShift」発表 AWSがRed Hat OpenShiftのマネージドサービスを提供へ
米Amazon Web Services(AWS)と米Red Hatが提携を強化。Red Hat OpenShiftのマネージドサービスをAWS上で提供する「Amazon Red Hat OpenShift」を発表した。今年後半に提供を始める予定だ。 - Google、マルチクラウド基盤「Anthos」のAWS正式対応を発表 Azure対応も作業中
米Googleが、マルチクラウド基盤「Anthos」のAWS正式対応を発表。Microsoft Azure対応もプレビューとなっている。Anthosは2019年にリリースされ、他社製品への対応が待たれていた。 - VMware、Kubernetesレイヤーでマルチクラウドを実現する「VMware Tanzu」正式リリース
米VMwareが、「VMware Tanzu」の正式リリースを発表。Kubernetesの導入から展開までをカバーするツールで、日本時間3月11日から提供を始める。同ツールは、同社の新しいマルチクラウド戦略の核になりえる。 - 本格的なマルチクラウドの時代は到来するのか? 人気が出そうなSaaSは? 2020年のクラウド業界動向を占う
2019年は各ベンダーが、マルチクラウド向けのサービスを多くリリースした。20年はこの流れがさらに加速し、企業が複数のクラウドを使いこなすようになるのか。本記事では、19年にクラウド業界で起きたトピックを振り返りつつ、20年の業界動向を予測していきたい。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.