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Preferred Networksがスパコン省電力ランキング「Green500」で世界1位 「富岳」と合わせて日本勢がトップ独占
AI開発を手掛けるPreferred Networksは、神戸大学や理化学研究所と開発した深層学習用スーパーコンピュータ「MN-3」が、スパコンの省電力性能ランキング「Green500」で世界1位を獲得したと発表した。
AI開発を手掛けるPreferred Networks(PFN、東京都千代田区)は6月23日、神戸大学や理化学研究所と開発した深層学習用スーパーコンピュータ「MN-3」が、スパコンの省電力性能ランキング「Green500」で世界1位を獲得したと発表した。
Green500は、米バージニア工科大学が半年に1回発表している、消費電力当たりの演算処理速度を競うランキング。MN-3は連立一次方程式を解く計算速度で1.62PFLOPS(ペタフロップス)の性能を発揮。1ワット当たりの計算速度は21.11GFLOPS(ギガフロップス)で、2位の米NVIDIA製スパコン「Selene」(20.518GFLOPS/W)に約0.6GFLOPS/W差を付けて世界1位となった。
前回1位だった、富士通と理化学研究所が共同開発したスパコン「富岳」のプロトタイプは4位に。同時に発表された処理性能ランキング「TOP500」などで世界1位を獲得した「富岳」は9位にランクインした。また、PEZY Computing(東京都千代田区)とExaScaler(同)のスパコン「NA-1」も3位に入るなど、日本勢がトップ10の4枠を占める結果となった。
Green500以外のランキングでは、富岳が世界1位を総ナメ。PFNのMN-3と合わせると、日本製のスパコンが全てのランキングで1位を独占したといえる。
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