Facebook、「Oculus Go」販売終了 6DoFに完全シフト
Facebook傘下のOculus VRが、2018年発売のエントリー製品「Oculus Go」の販売を終了する。唯一の3DoF製品を終了することで、Oculusもコンテンツ制作者も6DoFへのシフトに集中できるとしている。
米Facebook傘下のOculus VRは6月23日(現地時間)、2018年5月発売の「Oculus Go」の販売を終了すると発表した。同社の現行VRヘッドセットとして唯一3DoF(3自由度)の同製品をサポートする必要がなくなり、同社もゲームメーカーも、6DoFに集中できるようになるとしている。
3DoFとは、頭部の動きのみ検知するもので、6DoFはそれに加えて体の動きも検知する。これにより、没入感がより高まる。現行製品の「Oculus Rift S」と「Oculus Quest」は6DoFサポートだ。
Oculus Go向けの新機能がOculus VRからリリースされることはなくなるが、使い続けることは可能で、2022年まで不具合の修正やセキュリティアップデートは継続する。12月18日以降、OculusストアではOculus Goで利用できる新しいアプリの追加はなくなる。
ただし、Oculusストア以外のルートでGoアプリが販売される可能性はある。これまでOculus製品向けコンテンツはOculusストア経由でしか販売できなかったが、来年初頭に、Oculusストア以外でのコンテンツ販売方法を提供するというのだ。コンテンツ開発者がGoアプリを提供しようと思えば、この新たなルート(具体的な説明はまだない)で提供できる。
この新たなコンテンツ販売ルートの一環として、5月に発表した企業が業務にVR技術を利用するためのプラットフォーム「Oculus for Business」向け製品の開発者がヘッドセット間で既存の企業顧客に新製品を配信するための専用ビジネスチャネルも導入する計画だ。
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