ケンタッキーのドライブスルー、ETCで自動決済 試験運用をスタート 日本初
日本ケンタッキー・フライド・チキンなど5社が、店舗に併設するドライブスルーで車両のETC(電子料金収受システム)を使った決済の試験運用を8月3日から始める。
日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)ら5社は7月29日、店舗に併設するドライブスルーで車両のETC(電子料金収受システム)を使った決済のテストを8月3日から始めると発表した。ETCで代金を支払えるドライブスルーは日本初。
ケンタッキーのドライブスルーにETCアンテナを設置。従業員の操作で、客が購入した商品の代金をETC車載機に挿入されたクレジットカード機能付きETCカードで決済する。キャッシュレス決済手段を拡充することで客の利便性を高められる他、従業員と客の接触機会を減らせるため、感染症対策の手段として期待できるという。
高速道路や一部の駐車場で料金徴収に使われているETCを、その他の目的に活用する仕組み「ETC多目的利用サービス」を活用したもの。セキュリティを確保したシステム運用の技術的なめどが立ったことから、実店舗でのテストで実用性を検証する。
今回のテストには、店舗を提供する日本KFCの他、沖電気工業(民間向けETCアンテナ開発)、ソニーペイメントサービス(ETCのクレジットカード決済代行)、中日本高速道路(ETCのセキュリティ管理)、メイテツコム(ETC対応機器の連携システム構築)が参加している。
テストは神奈川県にある「KFC相模原中央店」(相模原市)で行う。期間は11月30日まで。専用サイトで一般モニターを募集する。今回の取り組みで得られた結果をもとに、ETC多目的利用サービスの普及促進に活用するという。
政府は2013年に閣議決定した「世界最先端IT国家創造宣言」の中で、高速道路や駐車場以外にもETCのシステムを活用できる環境を整備し、利便性向上を図るという方針を示していた。
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