Apple決算は“巣ごもり需要”で2桁台の増収増益だが「次期iPhoneは昨年より数週間遅れる」
Appleの4〜6月期決算は、コロナ禍の巣ごもり需要により、ハードウェアとサービスともに好調で、同四半期としては過去最高の増収増益だった。電話会見でCFOが次期iPhoneの発売が昨年より数週間遅れると語った。
米Appleが7月30日(現地時間)に発表した第3四半期(4〜6月)決算は、売上高は前年同期比11%増の596億8500万ドル、純利益は12%増の112億5300万ドル(1株当たり2ドル58セント)だった。ハードウェア製品、Apple MusicやiCloudなどを含むサービスの売上高はともに、巣ごもり需要で第3四半期として過去最高だった。
売上高、1株当たり純利益ともにアナリスト予測(売上高は522億5000万ドル、1株当たり純利益は2ドル4セント)を大きく上回った。
カテゴリー別の売上高は、iPhoneは2%増の264億1800万ドル。Appleは4月に低価格な「iPhone SE」を発売した。Macは22%増の70億7900万ドル、iPadは31%増の65億8200万ドルと、巣ごもり需要で好調だった。「AirPods Pro」や「Apple Watch」、「HomePod」などのウェアラブルやアクセサリは17%増だった。
Appleが最近注力しているサービスは15%増の131億5600万ドルで、過去最高を更新した。このカテゴリーには、iCloud、FaceTime、アプリストアのApp Store、動画配信サービスのApple TVとApple TV+、ゲーム配信サービスのApple Arcade、Appleの直販店、有料サポートのApple Careなどが含まれる。
地域別では、すべての地域で前年同期より売上が増加した。
業績発表後の電話会見でルカ・マエストリCFO(最高財務責任者)は、「ご存じの通り、昨年は新iPhoneを9月下旬に発売した。今年は、提供できるのは数週間遅れる見込みだ」と語った。
「iPhone 11」シリーズは昨年の9月20日発売だった。数週間遅れるということは早くとも10月中旬になるということだ。
MACお宝鑑定団は23日に、コロナ禍の影響で「iPhone 12」の発売は、LTEモデルは10月中で、5Gモデルは11月になるという予想を報じた。
米Qualcommは前日の決算発表で、「グローバルな5Gフラグシップ端末発売の遅延」が同社第4四半期の売上に影響すると説明し、次期iPhoneの遅れを予想させていた。
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