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Oracle Cloudが丸ごと顧客のデータセンターで動く 野村総研も取り入れた、新たなITインフラの実力とは(3/3 ページ)

米Oracleが7月、新サービス「Oracle Dedicated Region Cloud@Customer」を発表した。「Oracle Cloud」の提供基盤をユーザー企業のデータセンター内に構築し、社内で利用できるようにするもの。競合サービスとはどんな違いがあり、日本市場ではどんな顧客に支持されるのか。

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新サービスは大企業向きか

 Oracle Exadata Cloud@Customerなど、特定のハードウェアを顧客の手元で動かす@Customerのサービスは、パブリッククラウドへの移行に保守的な傾向のある日本市場で採用されやすいとみられる。

 日本オラクル 執行役 最高経営責任者のケネス・ヨハンセン氏は「注力する領域は、パブリッククラウドへの移行を進めているものの、規制やパフォーマンス、レイテンシなどの理由でオンプレミスにとどまる必要があるワークロードを抱えている企業だ」と説明する。

 一方で、さまざまなクラウドサービスを顧客の手元で動かせるDedicated Region Cloud@Customerは、月額料金が50万ドル(約5280万円)からと高額であるため、大規模にOracle Cloud環境を運用したい企業から需要がありそうだ。

 日本オラクルが国内でこのサービスを拡大するには、今回の野村総研のように、自社でOracle製品を大規模に展開しており、かつ統制を重視している企業などに、SaaSの提供基盤として使ってもらうのがよいだろう。

 そういう意味では、野村総研がいち早くDedicated Region Cloud@Customerの利用を始めたため、今後は同社のパートナー企業を巻き込んだ付加価値の高いサービスの横展開を期待できる。日本オラクルにとってはクラウド市場での勝機になりそうだ。

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