衛星データとAIで、駐車場用スペース自動検出 さくらインターネットとakippaなど協力
衛星データとAIによる画像認証を活用し、駐車場用のスペースを自動検出するためのプログラムを、さくらインターネットと、AIコンサルティングのRidge-i (リッジアイ)、駐車場予約アプリのakippaが共同で開発中だ。
さくらインターネットと、AIコンサルティングのRidge-i (リッジアイ)、駐車場予約アプリのakippaは共同で8月4日、衛星データとAIによる画像認証を活用し、駐車場用のスペースを自動検出するための初期プログラムを研究開発したと発表した。福岡と札幌で実証実験したところ、約75%の精度を実現したという。
技術が実用化できれば、akippaがこれまで現地で探していた駐車場用スペースを衛星データから確認できるようになり、駐車場開拓の効率化が期待できるとしている。
akippaは、空いている月極・個人駐車場、空き地などを持ち主が登録し、会員専用の駐車場として提供できるシェアリングサービス。7月現在、全国で累計3万7000の駐車場が登録されているという。ただ、ニーズに対して十分な駐車場が確保できておらず、新たなスペースの開拓には担当者が現地に出向くなど、手間がかかっていた。
今回、衛星データと機械学習・ディープラーニングの技術を活用し、特定エリア内の自動車駐車場用スペースの候補を自動検出するプログラムを開発。2019年10月〜20年2月に福岡と札幌で実証実験したところ、約75%の精度を実現したという。
今回の研究は、さくらインターネットの衛星データプラットフォーム「Tellus」の実用化を目的とした取り組み。今後さくらインターネットは、同技術のTellusへの搭載と実用化に向けて研究と支援を続ける。Tellusへの搭載が実現した際には、akippaはこのプログラムの本格的な活用を検討する。
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