ゲームチェーン「トップボーイ」のNutsが破産 現金水増し不正会計→資金不足
帝国データバンクなどによると、かつて「トップボーイ」の名で家庭用ゲーム販売店をフランチャイズ経営していたNutsが、9月16日付で東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。
帝国データバンクなどによると、かつて「トップボーイ」の名で家庭用ゲーム販売店をフランチャイズ経営していたNuts(ジャスダック上場)が、9月16日付で東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。
近年は業績が低迷する中、現金を水増し記帳する不正会計が今年の監査で発覚。資金不足で監査報酬の一部が支払えず、事業継続の見通しが立たなくなった。負債総額は5億1000万円。
1977年に三高産業として設立され、トップボーイ、コモンウェルス・エンターテインメント、Nutsと商号を変えてきた。
ゲーム店「トップボーイ」は一時150店舗まで拡大。02年3月期には年売上高約131億8200万円を計上していたという。テレビゲーム市場縮小後は、パチンコ・パチスロ向け版権ビジネスや、ECサービス、医療関連事業などを展開してきたが、16年3月期以降、単体では4期連続で当期純損失を計上し、19年3月期の年売上高は約1億2100万円まで落ち込んでいた。
20年2月、金融商品取引法違反(偽計)の疑いで証券取引等監視委員会の強制調査を受け、4月の監査では、帳簿上約8億900万円の現金が計上されていたのに対し実際は約50万円しかないことが発覚し、監査法人との契約を解除した。
別の監査法人を選任し、9月末までに有価証券報告書を提出し定時株主総会を開催する予定だったが、現預金が枯渇したため監査報酬の一部を支払えたなかっため監査契約が解除され、有報を提出できない事態に。上場維持・事業継続の見通しが立たないことから、取締役が破産手続き開始を申し立てた。
今年の上場企業の倒産は、レナウンに次ぐ2社目という。
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