一緒に外出したくなる軽快カメラ、ニコン「Z 5」 価格は下げてもファインダーに妥協なし(4/4 ページ)
ニコン「Zシリーズ」のスタンダードモデル「Nikon Z 5」が20万円を切る魅力的な価格で登場した。注目のポイントは、何を削り、何を残したか。そこにニコンらしさがあった。
ISO感度は最高でISO51200でさらに拡張ISO感度としてHi1(102400相当)があって、スペック上はZ 6と同じだしノイズも目立たないけれども、ちょっとノイズ低減処理が強い(つまりディテールの解像感が落ちる)かなという感じだ。Z 6ではHi2(ISO204800相当)が用意されているが、Z 5ではHi1どまりとなっている。
で、ISO25600で撮ったのがこちら。オートで撮影。露出補正もしてないので月が白くトんでいるが、団地と夜空という雰囲気がよかったので。
ISO25600で撮った夜空。月は白トビしてるがその周りの木星や土星(たぶん)はしっかり撮れている(24-50mm 1/25秒 F4.0 ISO25600)
気になったのは暗所でのAF。Z 6/7に比べて暗い場所に弱い。ある程度以上暗くなると、ローライトAFに切り替わって(設定でオンにしておく必要がある)コントラスト検出で時間をかけて合わせてくれるが、深夜の駐車場で猫を撮ろうなんて人は要注意である(レアなケースだというのは承知しております)。
軽量なシステム、一緒に外出したくなるミラーレス一眼
なお、バッテリーの持ちはZ 6よりちょっと良くなってるし、USB Type-C端子を使ったUSB PD充電に加え、USB給電(給電しながらの撮影)にも対応した。
スマートフォン連携はお馴染みの「SnapBridge」を使い、Bluetoothで常時接続しておくと位置情報も自動的に取得してくれるなど、イマドキのカメラならではの機能もしっかり持っている。
何より、この価格に抑えながら安っぽくなってないし、前述したようにコストダウンするところとしないところの切り分けが素晴らしい。特に上位機種と同じ操作系、ボディ内手ブレ補正とEVFのクオリティーを守っているので安心して使えるのが魅力的だ。
キットレンズの24-50mmや、7月に発売された24-200mmといった小型軽量なシリーズを装着して気軽に撮影に出かけたいカメラである。
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