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オンライン服薬指導の情報確認、ブロックチェーンで円滑化 サイバーエージェントと富士通などが実証実験
サイバーエージェントと富士通などは、オンラインで服薬指導した医薬品を配送するためのプラットフォーム構築に向けた実証実験を開始したと発表した。21年度中の実用化を目指す。
サイバーエージェント(CA)は10月15日、富士通など3社と、オンラインで服薬指導した医薬品を配送するためのブロックチェーンを活用した情報連携プラットフォームを構築すると発表した。2021年の実用化に向け、10月から約1年間の実証実験を行うという。
実証実験には2社の他、富士通研究所と、CA子会社で薬局のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するMGーDX(東京都渋谷区)の計4社が参加。富士通研究所が持つブロックチェーンを使った情報確認技術「IDYX」を活用し、医薬品の購入者情報や配送状況を事業者間で連携するプラットフォームを構築する。
薬剤師は通常、医師の処方箋を基に薬を調剤し、患者に渡す。その際に薬の服用時間や回数、副作用などを「服薬指導」として患者に説明する必要がある。
しかし新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、厚生労働省が4月に出した通知に基づき、薬局やドラッグストアではオンラインで服薬指導する動きが広がっている。それに伴い、オンライン服薬指導の際には患者に対して医薬品を配送する必要がある。
薬局と配送業者のシステム連携は確立されておらず、現在は情報の確認に手間がかかっていることから、CAなど4社はプラットフォームの構築を通じて安全かつ確実に情報連携を行えるようにしたいとしている。
4社は2020年度中にプラットフォームの検証を完了させ、21年度中に実用化を進める方針。
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