引用RTの仕様変更でリツイート数が20%減少 デマの拡散抑制に効果か 米Twitterのレポート
米Twitterはこのほど、米大統領選挙に合わせてリツイート(RT)の仕様を変更した結果、リツイート数が20%減少したと発表した。
米Twitterはこのほど、米大統領選挙に合わせてリツイート(RT)の仕様を変更した結果、リツイート数が20%減少したと発表した。
同社は10月、米大統領選挙に関連したデマの拡散を防止するため、コメント添えて投稿する「引用RT」をRT機能の標準とする仕様変更を行った。引用RTの使用をユーザーに推奨することで投稿を拡散する際の手順を増やし、米大統領選に関する誤った情報の安易なRTを防ぐ目的があった。
Twitter社が自社のブログで公開したレポートによると、仕様変更の結果、RTは23%減少し、引用RTは26%増加したという。RTと引用RTを合わせた数は20%減少した。
この結果に対し、同社は「若干の抵抗を生じさせ、会話に参加する意味や追加する内容について人々に少し考える時間を与えた」「情報の共有量全体を減らしたことで、誤情報の拡散を抑制した」と結論付けた。また「時間をかけて引用RTによる影響について検討する」とコメントし、現行のRTの仕様を継続する姿勢を示している。
その他、レポートでは10月27日から11月11日の米大統領選挙の期間中、Twitterのポリシーに違反した30万件のツイートに注意喚起のラベルが付けられことや、ラベル付きの引用RTが約29%減少したことも明らかにしている。ラベルが付けられた30万件のツイートは、大統領選関連のツイートのうち0.2%に相当するという。
Twitter社は今後、大統領選期間中に実施した全取り組みを総括し、2021年上旬に詳細な報告書を作成する方針。
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