オフィス半減のIT企業、執務室とはんこに“感謝の祈祷” 地元の宮司さん呼ぶ
ソフトフェア開発などを手掛けるアステリアは、テレワーク移行と“脱はんこ”を進めている。同社はこのほど、本社オフィスのフロア面積を半減することを決定。宮司を招き、不要になった執務室とはんこに“感謝の祈祷”をささげる神事を行った。
ソフトフェア開発などを手掛けるアステリアは12月2日、テレワークへの移行に伴い、本社オフィス(東京都品川区)のフロア面積を半減すると発表した。はんこを使わない運用も進めていることから、同日午後にオフィス近隣の神社から宮司を招き、不要になった執務室とはんこに“感謝の祈祷”をささげる神事を行った。
同社は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、1月末から全社でテレワークを推奨。現在は9割以上の社員がテレワークを実施している。本社オフィスは約20年間にわたって契約していたが、使う機会が減ったことから、約1140m2の執務スペースのうち約610m2から退去する。
テレワークと並行して“脱はんこ”も進めており、現在は一部の官公庁や金融機関との取引を除くと押印の機会がほとんどないという。「社内では完全にはんこを使わなくなった」(広報担当者)ことから、オフィスと一緒に“感謝の祈祷”をささげたとしている。
2021年1月以降は、残すエリアにIoTセンサーやカメラを50個ほど設置し、自社開発したIoT制御ソフトウェア「Gravio」で管理する。これにより、郵便物が届いた際の通知、観葉植物への水やりなどを自動化するとしている。
アステリアの広報担当者は「今後のオフィスは、必要な人が必要に応じて集う場所になる。室内の二酸化炭素濃度や気温、湿度、在室状況も遠隔で確認できるようにし、新型コロナウイルス感染対策を進める」としている。
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