漫画アプリ「少年ジャンプ+」に“個人連載”枠 ネームチェックなし、読まれた分だけボーナスも
漫画配信アプリ「少年ジャンプ+」に個人が連載できる「インディーズ連載枠」を集英社が創設。投稿者は編集部のネームチェックを経ずに連載でき、原稿料に加え、閲覧数に応じた報酬を獲得できる。
集英社は12月11日、漫画配信アプリ「少年ジャンプ+」に個人が連載できる「インディーズ連載枠」を創設した。作者は編集部のネームチェックを経ずに連載でき、原稿料に加え、閲覧数に応じた報酬を獲得できる。
同社が提供する漫画投稿・公開サービス「ジャンプルーキー!」内の「ジャンプ+連載争奪ランキング」で1位を獲得した作品を対象に、毎月連載権を授与する。連載権を獲得した投稿者は、編集部と連載の開始時期を相談し、1年以内に連載をスタートする。掲載ペースは毎週か隔週を想定。連載はコミックス刊行を確約するものではないという。
編集部員の担当はつかず編集部がネームチェックを行わないため、連載内容は投稿者自身が考えて執筆する。表現などが掲載基準に満たしているかの確認や、連載の進行管理サポートは担当スタッフが行う。連載終了のタイミングは投稿者と相談の上、編集部が決定する。
原稿料として1ページ当たり5000円の他、閲覧数に応じたボーナス金を1話ごとに支払う。ボーナス金は閲覧数10万を達成すると1500円で、以後10万ごとに1500円増額。100万以上で上限の1万5000円に。原稿料と合わせると、1ページ当たりの支払い額は最高2万円となる。
漫画家の「編集担当とのやりとりが面倒」「原稿料が安くて不公平」といった声に対応した企画。創設キャンペーンとして12月から2021年2月まで、ジャンプ+連載争奪ランキングの上位3作品には連載権を与える。
「少年ジャンプ+」は2014年9月にリリース。スマートフォンやWebブラウザで「ONE PIECE」「鬼滅の刃」などの人気作品を読めるアプリとして、累計ダウンロード数は1600万を突破した。
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