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三井住友銀、店舗でローカル5Gの実験 Webカメラの映像をAIで解析、不審者を検知
三井住友銀行とNECなど4社が、銀行の店舗にローカル5Gネットワークを構築する実験を行う。店内のカメラをネットに接続し、AIによる映像解析などをテストする。リモート接客システムなどの実用化も目指す。
三井住友銀行、三井住友フィナンシャルグループ、日本総合研究所、NECは12月11日、銀行の店舗にローカル5Gネットワークを構築する実証実験を行うと発表した。まずは店内のネットワークカメラを5Gに接続し、映像をPCなどに転送。AIによる映像解析などをテストする。将来は解析結果に基づいて、来店客の不審な行動を検知できるようにする。
実験場所は、三井住友銀行の本店東館(東京都千代田区)。6GHz帯以下の周波数を使用する「sub6」の5Gエリアを構築する。当初はカメラを使った防犯の仕組みを試すが、今後は5Gを活用した多様なサービスを検証する。
具体的には、(1)AR・VRを使ったリモート接客システム、(2)社内会議の映像を撮影・分析し、生産性をデータ化するシステム、(3)店内の混雑状況を検知し、混雑時に他の店舗を案内するシステム――などの実用化を目指すとしている。
リモート接客の仕組みや、行員の生産性を可視化する仕組みを整えることで、行内の働き方改革にもつなげられるという。NECは現在、三井住友銀行の新たな勘定系システムを開発中で、そのシステムを5Gに接続して効率性を高めることも検討している。
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