ニュース
“VR松屋”でアルバイトの研修 仮想空間で調理、接客、トラブル対応など学ぶ
牛丼チェーン「松屋」での接客を体験できるVRコンテンツが登場。松屋でのアルバイトスタッフの教育を効率化する狙い。受講者がVR空間で、牛丼などの調理やトラブル対応を体験できる。
eラーニング教材を開発・提供するデジタル・ナレッジ(東京都台東区)は12月22日、CG制作を手掛ける積木製作(東京都墨田区)と共同で、牛丼チェーン「松屋」での接客を体験できる研修用VRコンテンツを開発したと発表した。松屋を運営する松屋フーズが導入し、アルバイトスタッフの教育を効率化するという。
受講者がVR空間で体験できるのは、牛丼などの調理、券売機の操作、ピーク時の混雑対応、トラブル対応など。ヘッドマウントディスプレイを装着し、CGで再現された手本を見ながら動作をまねすることで、接客時の動き方を身に着けられるとしている。
接客の要点を解説するナレーション、混雑時の正しい対応を学べるクイズなどの機能も搭載。ユーザーが手本を再現する際に、調理の手順や速度、声の大きさなどを判定する仕組みも備える。日本語、ベトナム語、中国語に対応し、近年増えている外国人スタッフの教育にも使用できる。
松屋では一般的に、店長や社員が新人教育を担当しているが、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)や知識のレクチャーに3時間ほどかかる場合があり、本来の業務の妨げになっているという。VR研修を先行導入した店舗では、教育時間の短縮、店長の労働時間削減、コストカットなどの効果が出ており、今後は全国展開を目指すとしている。
関連記事
- ロボットが自動でパスタ調理 ゆでる・混ぜる・鍋も洗う プロントなどが開発中
プロント運営元とロボットベンチャーのTechMagicが、自動でパスタを調理するロボットを共同開発中。ロボットアーム、カメラ、センサーなどを搭載。パスタをゆでる、かき混ぜる、鍋を洗うといった作業を自動化できる。 - ファミマが導入する「商品陳列ロボ」は何ができるのか
ファミマが今夏から、ロボットベンチャーのTelexistence製の遠隔操作ロボットを一部店舗に導入。店員が離れた場所からロボットを操作し、ペットボトルやカップラーメンなどの検品、陳列作業を行う。店員の動きをロボットに学習させ、作業を自動化する計画もあるという。 - ソニーが美食学に挑戦 レシピ開発支援AI、調理支援ロボなど研究へ
ソニーが「ガストロノミー・フラッグシッププロジェクト」を始めた。世界各国のシェフや食品関連企業と連携し、レシピ開発Iや調理ロボットを開発する。 - くら寿司、AIで「特上マグロ」見抜く コロナ禍での仕入れを効率化
くら寿司が、AIの画像解析技術で冷凍天然マグロの品質を判定するシステム「TUNA SCOPE」を導入。最高ランクの個体だけを仕入れて調理し、期間限定で販売する。コロナ禍によって職人の移動が制限され、品質判定が難しい状況に対応する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.