武田大臣、KDDIの新料金プランは「非常に紛らわしい」 「条件をハッキリせず『一番安い』とするのは残念」
KDDIが新料金プラン「povo」を発表したことを受け、総務省の武田良太大臣が「非常に紛らわしい発表だった」と発言した。
KDDIが新料金プラン「povo」を発表したことを受け、総務省の武田良太大臣は1月15日の会見で「非常に紛らわしい発表だった」と発言した。
povoは月間のデータ通信容量が20GBで月額2480円(税別、以下同)のプラン。4G通信に加え、夏以降は5G通信にも対応する。通話料は30秒ごとに20円がかかる他、1回当たり5分以内の国内通話を何度もかけられる「5分以内通話かけ放題」(月額500円)や「通話かけ放題」(同1500円)をオプションとして提供。KDDIは「3キャリアの中で最安値を目指した」としている。
一方、他の大手キャリア2社はそれぞれ、月20GB・2980円で5分以内の国内通話が無料のプラン(ドコモが「ahamo」、ソフトバンクが「SoftBank on LINE」)を発表。povo(月額2480円)も5分以内の国内通話をかけられる「5分以内通話かけ放題」(同500円)を追加すると、月2980円のプランとなる。
これに対し武田大臣は「最安値と言いながら他社と同じ値段だったというのは、(利用者に)もっと分かりやすいやり方をしっかり考えてほしい」と自身の考えを表明。「(povoが)通話料を含まずに2480円という書き方だったのか、(他社と)同じ条件で2480円だったのか、ハッキリしないままに国民に対して『他社よりも一番安い』と思わせるようなやり方は非常に残念」とした。
対策として「利用者が契約し、いざ使ったら条件が違うというトラブルが起こらないよう、事業者は国民にとって分かりやすく、選びやすい説明の方法を行ってほしい」と述べた。
また大手事業者の新プランが出そろい、乗り換え手数料の無料化なども発表されていることを受け、「利用者が使っているプランが求めているプランなのか、自己検証してもらうことが重要」と言及。
事業者に対しても「最低価格で宣伝するのではなく、価格の内訳も利用者が理解し納得できる、つまびらかにする条件を示していただきたい」とし、「事業者にとって良いことばかり示すのではなく、内訳を分かりやすく利用者に示すことが重要」と述べた。
関連記事
- KDDI、月2480円で20GBの新プラン「povo」 5G通信も対応 「3キャリアで最安値目指した」
KDDIが、月間のデータ通信容量の上限が20GBの新プラン「povo」を発表。月額2480円(税別、以下同)で3月から提供を始める。 - 「さよならau」から一転……KDDIの新プラン「povo」はおおむね好評 その強みとは?
KDDIが新プラン「povo」(ポヴォ)を発表。1カ月前に発表したプランは不評で、「さよならau」などのワードがTwitterトレンドに入ったが、povoはおおむね好評だ。このプランの強みは何なのか。 - UQ mobile、月3GB・1480円からの新料金 夏には5Gサービス提供へ
KDDIが、通信事業のサブブランド「UQ Mobile」で新料金プランを発表。月間3GB・15GB・25GBの3プランの提供を2月に始める。今夏から5Gサービスを始めることも明らかにした。 - KDDI、MNP転出手数料3000円を廃止へ
KDDIが、au、UQ mobileから電話番号はそのままで他社の通信事業者に乗り換える際の手数料(MNP転出手数料)3000円を4月1日に無料化する。 - 携帯料金の「囲い込み」や広告表示に政府がメス 3省庁がチーム発足
武田良太総務大臣と井上信治消費者担当大臣の2大臣が総務省内で初会合を開催。総務省が携帯市場改革に向け、総務省など関係3省庁と合同検討チームを発足させる方針を明らかにした。年内をめどに一定の方向性が出す予定。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.