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Braveが非中央集権Webをブラウズする「IPFS」をサポート 政府で禁じられたサイトへもアクセス可能に

P2P分散ファイルプロトコルを導入する意味はどこにあるのか。

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 Webブラウザ「Brave」を開発する米Braveは1月19日(米国時間)、P2P分散ファイルシステムプロトコルであるIPFS(InterPlanetary File System)を同ブラウザでネイティブサポートすると発表した。最新バージョンである1.19.86から利用可能。

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BraveとIPFS

 IPFSを利用することで地理的に離れたところに分散したコンテンツの読み込みが可能になり、IPFSのP2Pプロトコルを使ったコンテンツをシームレスにブラウズできる。コンテンツの指定にはHTTPおよびHTTPSではなく「ipfs://」で始まるURIを用いる。

 デスクトップ版BraveのユーザーはコンテントハッシュであるContent identifier(CID)を用いてダウンロードもできる。一度見たコンテンツはオフラインでも再視聴可能だ。

 Braveは、IPFSはプライバシーとセキュリティにも有用だと主張している。IPFSのプロジェクトリードであるモリー・マッキンレイ氏は「Braveを使えばWikipediaが禁止されているタイ、10万以上のWebサイトがブロックされているトルコ、COVID-19の重要な情報にアクセスできない中国など、制限を受けているコンテンツを世界中のWebユーザーが閲覧できる」と述べている。

 ブロックチェーンにおいてもIPFSを使う利点があるという。例えばコンテンツをEthereum内に収めるのはコストが高くつきすぎるが、IPFSのハッシュのみを使えば低コストでの配信ができるとしている。

 BraveはChromiumベースで、Windows、Linux、macOSのIntel Mac版、M1 Mac版がダウンロード可能。

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IPFS関連の設定が並ぶ

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