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DeNAの元従業員、カーシェア「Anyca」の顧客情報を不正利用 勝手にカードローン申し込み
DeNAの元従業員が、カーシェアサービス「Anyca」のユーザー情報を不正に持ち出し、その情報を使ってカードローンに申し込んだことが発覚。窃取された情報は、氏名、生年月日、電話番号など。現時点では金銭的な被害は発生していない。
ディー・エヌ・エー(DeNA)は1月21日、カーシェアサービス「Anyca」(エニカ)のカスタマーサポートを担当していた元従業員が、Anycaユーザーの個人情報を不正に持ち出し、その情報を使ってカードローンに申し込んでいたと発表した。被害者が「消費者金融から身に覚えのない連絡があった」とDeNAに問い合わせ、問題が発覚したという。
元従業員は1月11日から15日にかけ、最大8人の個人情報を不正に取得。このうち6人の情報を使ってカードローンに申し込んだ。窃取された情報は、氏名、生年月日、電話番号、性別、銀行口座情報、本人確認書類の画像など。クレジットカード情報は含まない。
消費者金融によるカードローンの利用登録は完了しておらず、現時点でユーザーの金銭的な被害は確認していないという。8人以外のユーザーが被害にあった可能性も低いとしている。
DeNAは問題の発覚後、1月19日付で元従業員に懲戒解雇処分を下した。警察と管轄官庁にも届け出済みという。今後は被害者への対応と自社での調査を進めつつ、再発防止に向けて従業員の監視体制を強化する。
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