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AIチャットbotを200件のデータで構築 従来の60分の1に 「りんな」開発元が新技術

rinnaが、キャラクター性を持ったAIチャットbotを開発するサービス「Rinna Character Platform」に新しい会話エンジンを採用。必要な学習データを従来の1万2000件から約200件に削減した。

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 日本マイクロソフトのチャットbot事業を分社化したrinna(東京都渋谷区)は1月25日、キャラクター性を持ったAIチャットbotを開発するサービス「Rinna Character Platform」(RCP)に新しい会話エンジンを採用したと発表した。キャラクターの個性を表現する上で必要な学習データは約200件で、従来の約1万2000件から削減した。春から法人向けに提供する。

STCのイメージ

 新しい会話エンジンの名前は「Style Transfer Chat」(STC)。“元・女子高生AI”をうたう「りんな」など、大規模な学習データをもとに開発したAIモデルを事前に複数用意。ユーザーの要望に応じて、ベースとなるモデルに小規模のデータを追加で学習させ、口調を変化させる仕組み。学習済みモデルを使用するため、ゼロから開発する場合に比べて必要なデータを減らせるという、

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STCを使った会話のデモンストレーション

 アーキテクチャも刷新し、チャットbotにユーザー企業が開発したミニゲームなどを搭載できる機能を追加。ユーザー企業はしりとりや占いなどの機能を自社で開発・追加し、チャットbotが行うコミュニケーションの幅を広げられる。旧バージョンでは、ミニゲームなどの機能はrinnaに開発を依頼する必要があった。

 RCPは2016年から法人向けに提供している。AIチャットbotはメッセージアプリ「LINE」やTwitterなどと連携でき、これらのサービスを使ったマーケティング目的での利用を想定している。rinnaによれば、21年1月時点ではローソンなど9社が導入しているという。

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