「お母さん、今日は英会話の日だよね!」 フォートナイトで学ぶ“eスポーツ英会話教室”が小中学生に人気(2/2 ページ)
「フォートナイト」をプレイしながら英語を学ぶ「eスポーツ英会話」がひそかに人気を集めている。現在は受講を希望する待機者が100人以上いるという。
サービス立ち上げのきっかけは緊急事態宣言
eスポーツ英会話を立ち上げた狙いについて、真鍋さんは20年4月の緊急事態宣言を振り返ってこう話す。
「日本中だけでなく、世界中の子どもがコロナ禍によって自由に外に出られない状態が続いていた。私にも小学生の子どもがいるが、当時は学校も休校で、自宅で6〜7時間ぐらいゲームをやって過ごしていた。周りの家庭でも同じような子どもが多かった」
学校や塾の課題はきちんとやっている。かといって外で遊ばせるわけにもいかない。そこで、ゲームを教育に生かせないかと真鍋さんは考えたという。
「本人達も学校や外に行けない状況にストレスを感じており『ゲームをやめろ』とはなかなか言えなかった。そこで、ゲームをやるのならその時間で学べるものを与えたい、というところから、ゲームを通じて英語を教えようと思った」(真鍋さん)
eスポーツにおける英語の重要性も意識
以前からゲシピでeスポーツ教室を運営していた真鍋さんは、日常会話だけでなくeスポーツにおける英語の重要性も意識していたという。eスポーツの大会は国内でも広がりつつあるものの、依然として海外のほうが盛んで、トッププレイヤーになると海外に行く機会も多い。
競技中でも、英語の重要性は高い。eスポーツでは格闘ゲームのように、1対1で戦う個人競技もあるが、戦略ゲームやシューティングゲームなど、5対5といった集団競技のタイトルも多い。国籍の異なるメンバーでチームを組むこともあり、プレイ中の円滑な連携のために、英語によるコミュニケーションは必要不可欠だ。
「中長期的には、教え子が将来eスポーツ選手として世界に羽ばたいていってくれるとうれしい。インタビューで英語で堂々と受け答えする姿が見られれば、みんなの勇気になると思う」(真鍋さん)
今後はクラス数を拡大
真鍋さんによれば、これまでeスポーツ英会話では、生徒に定着してもらうために慎重なビジネス展開を意識していたという。そのため、受講希望者が増えてもクラス数は一定に絞っていた。しかし、今後はより積極的な戦略を目指す方針だ。
「サービスを始めて半年間は模索しながら進めており、受講希望者が多い中でも講座数を最小限にしてきた。話題性から受講者が一時的に増えても、子どもや保護者の理解が得られなければビジネスとして成立しない。半年たっても受講を続ける生徒が大半なことが分かったので、今後は講座の数を増やしていく」(真鍋さん)
【編集履歴:2021年2月3日午後5時45分 当初「特に小学2〜3年生が多い」としておりましたが、追加の取材に基づき「4~5年生」に訂正しました】
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