みずほ銀行のシステム障害、ほぼ復旧 定期預金のデータ更新作業が原因 1日午後にも説明へ
一部のATMで2月28日から起きていた障害について、みずほ銀行がほぼ復旧したと発表。定期預金のデータ更新作業が原因だという。1日午後にも一連の経緯を説明する場を設ける方向で調整中。
みずほ銀行は3月1日、一部のATMで2月28日から起きていた障害についてほぼ復旧したと発表した。定期預金のデータ更新作業が原因だという。全国の支店内にあるATMは全て1日朝から稼働しているものの、午前9時時点で稼働が確認できていない店舗外のATMが計42カ所あり、全面復旧へ作業を進めている。
全国の約半数のATMで障害 入れた通帳が戻ってこないなどの不具合
みずほ銀行によると障害は2月28日午前11時ごろ、利用者からの問い合わせで判明。ATMの操作画面には取引不可のエラーメッセージが表示されたという。その後の調査で、預金を引き出せないトラブルや、ATMに挿入した通帳やキャッシュカードが戻ってこない不具合を確認した。
28日午後7時半過ぎの時点で全国に設置した5395台にのぼるATMのうち、影響があったのは約半数に当たる少なくとも2956台。このため、みずほ銀行はコンビニATMなどの利用を呼び掛けていた。
ATM内に残ったキャッシュカードや通帳については、本人に連絡した上で後日返却する。また、コンビニのATMで預金を引き出した利用客には手数料を返金する方針。障害の原因について、同行は「定期預金のデータ更新作業が原因だが、詳細は確認中」としており、1日午後にも一連の経緯を説明する場を設ける方向で調整中だという。
その他、ネットバンキング「みずほダイレクト」でも定期預金の預け入れなどが一時できなくなっていたが、1日午前0時から全取引を再開した。
みずほ銀行では2002年4月の発足時と11年3月の東日本大震災の直後にもシステム障害を起こしていた。その後、4000億円以上を投じて基幹システムを刷新。19年夏に本格稼働を始めていた。
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