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ジャック・ドーシーCEOのSquare、音楽サービスTIDALの過半数株を約3億ドルで買収

デジタル決済のSquareが、苦戦する音楽ストリーミングサービスTIDALの過半数株式を約3億ドルで取得すると発表した。Squareのジャック・ドーシーCEOは先日、TIDALのオーナーでラッパーのジェイ・Zと共同でビットコインのためのファンドを立ち上げている。

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 米TwitterのCEO、ジャック・ドーシー氏が経営するデジタル決済プラットフォームの米Squareは3月4日(現地時間)、音楽プロデューサーでラッパーのJAY-Z(ジェイ・Z)ことショーン・カーター氏の音楽ストリーミングサービス「TIDAL」の過半数株式を、2億9700万ドル(約320億円)で取得することで合意したと発表した。

 残りの株式を保有するのはジェイ・Zを含むアーティストの株主。TIDALはSquareの下で独立企業として運営される。また、カーター氏はSquareの取締役に就任する。


ジャック・ドーシー氏(右)とショーン・カーター氏(ドーシー氏のツイートより)

 TIDALはカーター氏が2015年にスウェーデンAspiroから5600万ドルで買収した高音質が売りの音楽ストリーミングサービス(日本では提供していない)。「アーティストによるアーティストのための唯一の音楽サービス」と謳い、カーター氏の妻のビヨンセやマドンナなど著名アーティストが楽曲の他、TIDAL独占の動画などのコンテンツを提供している。だが、SpotifyやApple Musicなど競合が多い市場で苦戦している。

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 Squareは、小規模なショップなどに決済ツールを提供することで支援してきたように、「夢を持つ起業家であるアーティスト」がTIDALを通して夢を実現するのを支援するとしている。

 具体的な支援方法の説明はないが、米Recodeのピーター・カフカ記者はNFT(代替不可能なトークン)によるデジタルアートの販売を想定している可能性があると指摘した。アーティストでイーロン・マスク氏の妻のGrimesは先日、アート作品をNFTとして約600万ドルで売却した。

 ドーシー氏とカーター氏は2月、共同でビットコイン開発促進を目的とするファンド「Btrust」の設立を発表している。

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