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レトロゲーム機でレトロゲームを自作 Microsoftが「TileCode」開発Innovative Tech

「ツクール」など同種のものはあるが、今回はMSが構築した。

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Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 米Microsoftの研究チームが開発した「TileCode」は、レトロゲームをプレイする安価な携帯ゲーム機上でゲームソフトを開発するための開発環境だ。ゲームパッドと一体化した携帯ゲーム機の画面操作でビジュアルプログラミングを駆使し、レトロゲームを開発できる。

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MakeCode Arcade対応の携帯ゲーム機で開発している様子

 ゲームを作るには、プログラミング言語やスプライトなど、さまざまな事柄を習得する必要がある。ScratchやMakeCode ArcadeのようなWebベースのプログラミング環境も利用可能だが、通常はタブレットやPCが必要だ。

 今回は、ゲーム制作のプロセスをタブレットやPCではなく、低価格のゲーム機で行えるようにした。開発環境は、MakeCode Arcade上に実装している。

 開発プロセスは、多くのレトロゲームの基礎となっているタイルマップをベースにしている。各タイルには背景画像が表示され、その上にスプライトのセット(プレイヤー、ダイヤ、石など)が表示される。スプライトは、隣接するタイルに対して左、右、上、下の4方向のいずれかに移動できる。そのため、全ての編集は携帯ゲーム機の4方向パッドで完結する。

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開発画面のスクリーンショット

 開発では、スプライトの種類ごとにルールを関連付けていく。例えば、ボタンが押されたらどうなるか、スプライトが衝突したときに何が起こるかなど、周囲との関係性を加味して指定する。

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ルール開発時の画面

 デモでは、アクションゲームの「バルダーダッシュ」やパズルゲームの「Bejeweled」などの有名レトロゲームの開発に成功し実際にゲームを動作させている。

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Bejeweledの開発画面
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Web上で動作するバルダーダッシュのシミュレーター画面

 Webブラウザ上ですぐに試せるライブデモサイトも公開している。

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