ニュース
金魚のひらひらやヘビのくねくねを自動生成 アニメーションシステム「Complementary Dynamics」:Innovative Tech
前進するとヒレがひらひら動く様子を簡単にアニメーションできる手法。
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
カナダ・トロント大学の研究チームが開発した「Complementary Dynamics」は、単純な動きから複雑でリアルな動きを生成するシステムだ。
金魚は前進するにつれてヒレがひらひら動く。ヘビなら前に進むと同時ににょろにょろ体全体をくねらせて動く。このような、一次運動から生まれる二次運動をアニメーションで作り出すには技術と手間がかかる。
今回の手法は、一次運動を操作する低次元のリグ(キャラクターを動くすためのインタフェース)のみから、二次運動を付加した複雑なアニメーションを作り出す。キャラクター同士の接触や物に衝突した際の変形も自動生成する。
これにより、リニアブレンドスキニング、モーションキャプチャ、デュアルクォータニオンスキニング、ワイヤーデフォーマー、ケージベースのアニメーションなどの多種多様なリグで作成されたアニメーションに二次運動を追加できる。リギングの手間を削減するだけでなく、二次運動による動きが伴わないと不自然に見える部位の見落としも避けられるとしている。
関連記事
- 表と裏を独立検知できる布地タッチセンサー Google、「ZebraSense」開発
表裏のセンサーを交互に組み込むことで、表からも裏からも操作可能。 - 協調して動く球体ロボット群「FreeBOT」 くっついたり離れたり、転がったり壁を登ったり
自律システムの構築も目指す。 - レトロゲーム機でレトロゲームを自作 Microsoftが「TileCode」開発
「ツクール」など同種のものはあるが、今回はMSが構築した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.