速報
M1チップも製造するTSMC、向こう3年で1000億ドルの設備投資──Bloomberg報道
世界最大の半導体ファウンドリ、台湾TSMCが、製造能力強化のために向こう3年で1000億ドル投資する計画であるとBloombergが報じた。TSMCの顧客にはApple、Qualcomm、NVIDIA、AMDなどがある。
世界最大の半導体ファウンドリである台湾TSMCは、半導体製造能力強化のために向こう3年で1000億ドル(約11兆円)投資する計画であると、米Bloombergが4月1日に報じた。
TSMCは、米国のApple、Qualcomm、NVIDIA、AMDなどの大手ファブレス企業からプロセッサ製造を委託されている。
半導体は、コロナ禍によるリモートワーク用PCの需要増や自動化の進む自動車向け需要増などにより、昨年秋ごろから不足が続いている。
昨年11月には、TSMCの生産能力が著しく不足しているため、AppleがM1チップ製造を韓国Samsung Electronicsにも発注する可能性があると報じられた。
Bloombergが入手したTSMCの顧客向け書簡でシーシー・ウェイ(魏哲家)CEOは、同社のファブが「過去12カ月、100%以上の使用率で稼働している」と語ったが、需要は依然として供給を上回っている。同氏は、数千人を追加雇用し、複数の新工場を建設中であると説明した。TSMCは2022年初旬から1年間、ウェハーを値下げしない予定という。
TSMCと競合する米Intelは3月、米国内に半導体製造の新工場を建設するために200億ドルを投じると発表した。
関連記事
- IntelのゲルシンガーCEO、「米国の新半導体工場立ち上げに200億ドル投じる」
2月にIntelのCEOに就任したパット・ゲルシンガー氏が「IDM 2.0」戦略を打ち出し、米国内での2つの半導体工場建設に200億ドル(約2兆1726億円)投じる計画や、7nmプロセスの実現について語った。 - Samsung、「今年はGalaxy Note発売見送るかも」 半導体供給不足にも言及
Samsungの年次株主総会で、DJコー氏が「Galaxy Note」シリーズの今年の発売は困難だと語った。同氏は潜在的問題として「世界のITセクターにおける半導体需要の深刻な不均衡」を挙げた。 - Apple、M1チップ製造をSamsungにも発注か TSMCだけでは不足
現在のTSMCの生産能力では新しいMacに使われているM1チップの製造が間に合わない可能性があるという。 - TSMCの2nmプロセス、最初はApple Silicon用?
最先端の製造プロセスはAppleが独占することになりそう。 - TSMC、IntelのGPU「Ponte Vecchio」製造を受注?
Intelがチップ製造をTSMCに頼る時代が来てしまった?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.