米バイデン政権、ロシアに制裁 SolarWinds悪用サイバー攻撃や大統領選干渉で
米連邦政府は、バイデン大統領がロシアの有害な活動による脅威に関する大統領命令に署名したと発表した。バイデン政権はロシア政府を昨年のSolarWinds悪用サイバー攻撃の加害者であると正式に名指した。また、米大統領選干渉に加担したとして、32の個人と団体に制裁を加える。
ジョー・バイデン米大統領は4月15日(現地時間)、ロシア連邦政府の有害な国外活動によってもたらされる米国の国家安全保障、外交政策、経済に対する脅威に関する緊急事態を宣言する大統領命令に署名したと発表した。
バイデン政権はロシア対外情報庁(CBP)を昨年の米SolarWindsのサービスを悪用したサイバー攻撃の加害者と正式に断定した。この攻撃では、財務省や商務省を含む多数の米連邦政府機関や企業が侵入され、データを盗まれている。
この大統領命令の下、米財務省はロシアの諜報機関によるサイバー攻撃を支援したとして、ロシアの6社のIT企業企業をブラックリストに載せた。
国家安全保障局(NSA)、連邦捜査局(FBI)、国土安全保障省(DHS)は同日、ロシア体外情報局による現在も進行中のハッキング攻撃を非難し、攻撃をブロックする方法に関するアドバイスを提供すると発表した。
財務省はまた、2020年の米大統領線に影響を与えるロシア政府主導の試みおよび、その他の偽情報拡散を実行したとしてロシアの32の団体と個人に制裁を与えることも発表した。「ロシアは、米国の有権者にひそかに影響を与える目的で、候補者と選挙制度に関する誤情報を拡散させた」としている。
例えばロシア連邦保安局(FSB)はSouthFrontという偽情報サイトを直接運営しているという。SouthFrontはFSBとのつながりを隠し、米国の退役軍人や陰謀論者にアピールし、大統領選の郵便投票によって不正が行われているという偽情報を拡散させたという。
米連邦政府の15日の電話会見によると、バイデン大統領は大統領命令に署名する前にウラジミール・プーチン大統領と話し合い、向こう数カ月以内の首脳会談を提案したが、まだ回答はないという。
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