筑波大1年生が爆速開発した“オレオレ授業DB”が大学公認に 有志で運用を継続する方針
履修登録期間中にメンテナンスに入った筑波大学の授業データベース「KdB」。1年生がわずか3時間半程で開発した代替ツールである「KdBもどき」が“大学公認”になった。
履修の登録期間真っ只中、アクセスが集中したことでメンテナンスに入った筑波大学の授業データベース「KdB」。同大の学生たちから不満の声が上がる中、その代替ツールである「KdBもどき」を3時間半程度で作ったとして大学内外から注目された筑波大の1年生、いなにわうどんさん(和田優斗さん)が再び注目を集めている。同システムが“大学公認”になったためだ。
和田さんが開発したKdBもどきを公認ツールとした理由は「システムとして優れたものであるため」という。在学生が開発したことも考慮し、内部の会議を経て公認に至った。和田さんが在籍する情報メディア創成学類内であれば、学生だけでなく教員の利用も呼び掛けている。現在、同学類の公式ページで、KdBもどきのURLを和田さんの名前とともに掲示している。
学生が開発したものを大学が認めるのはよくあることなのか。「前例ではありませんが、類似している例としては本学在学中の学生が起業したベンチャー企業のネットワーク通信システムの導入が近い例としてあげられるかと思います」という。
ただ、学生が自主的に開発したツールであることから「作成者本人の更新作業などができなくなるなどの状況が見られた際には、同学類のWebページからリンクをはずし、公認も外すことになります」としている。また、筑波大は長くメンテナンス中だった“本家”のKdBが14日午後9時に復旧したと発表している。
開発者の和田さんは、公認を受けたことについて「他大学では過去に、学生の開発物に対して、安全性や正確性の観点から疑問を呈されるといったケースも多くあったと伺っています。その点、KdBもどきに対しては非常に寛大な判断をしていただき、まさに『開かれた大学』を掲げる筑波大学らしい対応であったと思います」とした上で「大学側の迅速かつ柔軟な対応に心から感謝申し上げます」とコメントした。
わずか3時間半ほどで開発した開発過程に加え、GitHubでソースコード公開したことで有志のメンバーが開発に協力し、KdBにはない独自機能も実装した。KdBの復旧が当初の予定よりも長引いたことも相まって、公開後は学内外で大きな反響に。高校時代の友人から「他の大学でも話題になった」「予備校の授業でも話に出てきた」といった話が来た他、授業でKdBもどきに言及する教員もいたという。
和田さんはKdBもどきを有志とともに継続的に運用していく方針。
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