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画質を追求したミニマムカメラ、シグマ「fp L」 便利で遊べる新機能も荻窪圭のデジカメレビュープラス(6/6 ページ)

シグマのフルサイズミラーレス一眼「fp」に高画素バージョン「fp L」が登場。自分が使いやすいように組んでいくミニマムカメラで、スクショやQRコードといった新機能も面白い。

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 ISO感度はISO100から25600で拡張ISO感度としてISO120400までサポートしている。

 電子シャッターなのでシャッター幕が下りるときの振動がない分手ブレはしづらいが、背面モニターだけで撮るときは気になることがある。ボディ内手ブレ補正はないし、画素数が多い方が細かいブレも記録されやすく、ディテールが甘く写ってしまう。

 そういうときはISO AUTOで感度を早めに上げる設定にしておくといい。


ISOオート時の感度の上がり方は5段階から選べるほか、シャッタースピード決め打ちもできる

猫を撮るので「速め」に設定して撮ってみた。ISO3200まで上がったが気にならない画質(24-70mm 34mm 1/125秒 F4 ISO3200)

 ISO800から102400までISO感度を変えつつ撮影し、同じ箇所を切り出してみたのがこちら。

 ISO6400までは十分常用可能だ。


拡張ISO感度となるISO51200以降は彩度が落ち、ノイジーになっていくのが分かる

 細かい設定がたくさんあるが、ボタン類は少ない分、よく使う機能はQSメニューに入れておくとよい。この内容はカスタマイズ可能だ。


QSメニューには8つの機能を登録できる。これはアスペクト比を変更しているところ。21:9から1:1まで選択の幅は広い

 今回、スチルメインでのレビューとなったが、動画と静止画を完全に別のカメラのように切り分けているのもfpシリーズの特徴。

 CINEに切り替えると画面は動画用に切り替わる。


CINEモードでの画面。スチル時とはまったく違う内容で、シネマ撮影用画面だ

 かくして、fp Lは一見超コンパクトなスナップカメラでありながら、実はその人の使い方や用途によって自在にシステムアップするためのコアとなるミニマムカメラなのだ。画素数がぐっと増えた分、より高画質な写真を撮りたい人にも勧められる。この6100万画素は非常によい。

 外付けEVFのセットになると33万円になるが(シグマオンラインショップ)、スチルカメラとして使う人はEVF付のセットがおすすめ。単体で買うより安く済む。それとグリップですな。


スナップ撮影用セット。グリップとボディとEVFを装着。レンズはIシリーズの35mm F2.0

 そうすれば豊富なシグマや他社のLマウントレンズを生かしたいろんな撮影を楽しめるはずだ。

 そうそうもう1つ面白い新機能があった。

 撮影設定を保存したり読み込んだりできるのだが、その際「設定の保存/読込」からQRコードを発行できるのだ(このコードに設定が記録されている)


QRコード作成画面。名前を付けたり保存する設定を細かく指定できる

QRコード発行

 複数のカメラで設定をさっと統一したいときや、写真と一緒に設定を伝えたいときなどにいい。fp LでこのQRコードを読み取ることができる。

 スクリーンショットといいQRコード対応といい、シグマらしいユニークさだ。

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