スマートホームの接続性のための新規格「Matter」 旧ZigBee Allianceが発表
無線通信規格標準化団体ZigBee Allianceが団体名を「Connectivity Standards Alliance」(CSA)に改称。スマートホームの新通信規格「Matter」を発表した。Matter対応製品は参加企業のすべてのアシスタントで利用できる。
Amazon.com、Apple、Googleなどの米IT企業も参加する無線通信規格標準化団体ZigBee Allianceは5月11日(米国時間)、団体名の「Connectivity Standards Alliance」(CSA)への改称と、新たなスマートホームのための通信規格「Matter」を発表した。
Matterはこれまで「Project Connected Home over IP(CHIP)」と呼ばれていたものだ。同団体は2019年12月にスマートホーム製品感の互換性を高めるための新接続規格開発ワーキンググループを立ち上げており、Matterはその成果だ。
Matterに対応させれば、スマートホームメーカーは製品を各社の音声アシスタント(AmazonのAlexa、AppleのSiri、GoogleのGoogleアシスタントなど)に個別に対応させる必要がなくなる。
対応製品にはMatterのロゴの追加が許可され、消費者は製品購入の際、どのアシスタントをサポートしているか意識せずに済むようになる。
CSAによるとこのロゴは接続性を表しているという。中央に向かう3つの矢印は、収束と接続性を保証することを伝え、幾何学的な構造でセキュリティと実用性を表現したとしている。
CSAは今年後半に製品の認証を開始する計画だ。対象となるのは電球、コンセント、サーモスタット、ドアロック、セクリティシステム、テレビ、アクセスポイントなど。Amazon、Comcast、Google、Huawei、Infineon Technologies、Texas Instruments、ubisys、などの製品がMatterを早期に採用する見込み。
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