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これぞ一眼レフ ペンタックス「K-3 III」で味わうファインダーをのぞく楽しさ:荻窪圭のデジカメレビュープラス(5/5 ページ)
2021年春、久々に一眼レフらしい一眼レフが登場した。リコーイメージングのPENTAX「K-3 Mark III」だ。
携帯性を重視して70-210mm F4をセレクトしてみた。
このレンズ、最大撮影倍率が0.48倍(APS-Cサイズ一眼レフに装着した場合)と高いのでテレマクロ的に使える。
これは実にいい。
連写はAF-C時で最高で秒10コマ。AF速度はレンズによって大きく変わるが、きっちりと追ってくれる。
他にもPENTAXならではの多彩な機能……例えばローパスセレクターや、4枚撮って合成して解像感を上げるReal Resolution、細かい画質設定や、撮影直後の画像がRAWデータのままバッファに残っているので撮影後にカスタムイメージを使って保存し直したりRAWで追加保存できるなど、1つずつ取り上げたらキリがないのでこの辺で。
撮影直後の画像に対して、カスタムイメージを変更して新しい画像として保存したり(AE-Lボタンを押す)、JPEGで撮ったあとに「これはRAWで保存しときたい」(RAWボタンを押す)とできる柔軟性はKシリーズの魅力
最後になったけどライブビューの話も。もちろんライブビュー機能も付いており、上面のダイヤルで切り替えられる。
ただ、背面のモニターが固定式であることや、ライブビュー時は顔検出は効くものの、コントラスト検出AFになる(像面位相差センサーではない)のでミラーレス一眼ほど快適ではない。
というわけで、あくまでも光学ファインダーを覗いて一眼レフとして撮影を楽しみたい人の趣味性が高い味わい深い使いこなしがいのあるカメラがK-3 III。
PENTAXのAPS-Cサイズ一眼レフの集大成って感もあり、長く愛される製品になると思う。
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