実はApple Watchより歴史のあるGoogle版ウェアラブル その長く曲がりくねった道:Googleさん(1/3 ページ)
Google I/O 2021で発表された「Wear OS by Google」とSamsungの「Tizen」の統合。まだ正式名称も定かではないウェアラブルOSのこれまでを振り返り、これからを予想します。
Google I/O 2021の基調講演、2年ぶりということもあり盛りだくさんでした。AI関連でいろいろすごいなぁという発表がありましたが、個人的にはウェアラブルOSの「Wear OS by Google」とSamsungの「Tizen」がマージされ、新OSになるという発表が一番びっくりでした。
記事を書く身として困ったことに、この新しいOSの正式名称はまだ発表されていません。Googleさんは「Wear」と言ったり「Wear OS」と言ったり。なのでここでは「Wear OS(仮)」と呼ぶことにします。GoogleのウェアラブルOSは1度改名しているので、これが3度目の改名になります。
今回の「Googleさん」は、Wear OS(仮)のこれまでとこれからについてです。
Wear OSのこれまで
というわけで、過去を振り返ります。
「Android Wear」誕生
誕生したのは2014年3月。その時の名前は「Android Wear」でした。
SamsungやLG Electronics、そして(Lenovoへの売却は発表されていましたが)当時まだGoogle傘下だったMotorolaがこのOS採用のスマートウォッチを発売しました。
初代「Apple Watch」発表
Wear OSのこれまでと直接は関係ないですが、初代「Apple Watch」が発表されたのは2014年9月、「iPhone 6」と一緒でした。発売は2015年。世に出たのはAndroid Wear端末の方が早かったんですね。それでもご存じのように、Apple WatchはWear OSがかすむほどのヒットになり、現在も人気です。
Samsungはすぐに「Tizen」に一本化
SamsungはAndroid Wearが発表される前に、Galaxyシリーズと連携するスマートウォッチ「GALAXY Gear」を発売していました(OSは発表されていなかったと思います)。Android Wear搭載の「Galaxy Gear Live」も出しましたが、その後のスマートウォッチはすべて、自分のところのウェアラブルOS「Tizen」搭載でした。
当時は「ああ、Android Wearはいまいちだったんだろうなぁ」と思ったものです。
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