AIで漫画のキャラを自動着色、作業時間を半分以下に ピクシブとPFNが法人向けに試験提供
ピクシブとPreferred Networksは5月28日、AIで漫画のキャラクターを自動着色するサービス「Petalica Paint for Manga」の試験提供を法人向けに始めた。着色にかかる作業時間を手作業の半分以下に減らせるという。すでにDNPなど3社が利用を始めている。
ピクシブとAIベンチャーPreferred Networks(PFN)は5月28日、AIで漫画のキャラクターを自動着色するサービス「Petalica Paint for Manga」の試験提供を法人向けに始めた。イラスト制作ソフトに詳しくない人でも使うことができ、着色にかかる作業時間を手作業の半分以下に減らせるという。すでにDNPなど3社が利用を始めている。
両社が2019年から共同提供している自動着色サービス「Petalica Paint」の新バージョン。参考としてキャラクターのカラー画像を読み込ませた後、色を塗りたい範囲を選択すると、AIが見本を基に自動で着色する。
着色後に手作業で色を調整することも可能。イラストの髪、肌、服、背景といった要素を自動認識し、パーツごとにPSD形式で出力する機能も備える。
ピクシブによれば、海外ではカラー漫画の人気が高く、日本でも既存の漫画を着色したり、カラー漫画を制作したりする動きが活発化しているという。一方で、着色には専門的な技能を持つ人材が必要で、作業にも時間がかかる。Petalica Paint for Mangaはイラスト制作ソフトの知識がない人でも色塗りが可能なため、品質の均一化や、作業時間の削減に役立つとしている。
両社は今後、個人向けの提供も視野に入れ、正式版のリリースに向けて開発を進める方針。
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