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ランサムウェア攻撃を受けたJBS、約12億円の身代金をビットコインで支払い
食肉加工メーカーJBS USAは、ランサムウェア攻撃の身代金1100万ドル相当を支払ったと発表した。支払いはビットコインで行われたと報じられている。調査は続いているが、情報流出はなかったとしている。
世界最大級の食肉加工メーカーJBSの米子会社JBS USAは6月9日(現地時間)、5月末に受けたランサムウェア攻撃の身代金として1100万ドル(約12億円)相当を支払ったと発表した。米Wall Street Journalによると、支払いはビットコインで行われたという。
JBSは「社内外のIT専門家およびセキュリティ専門家と協議した結果、問題を軽減し、データ流出を防ぐことを決定した」としている。
JBS USAは、この事件に関して政府関係者と常に連絡を取り合っていたという。社外専門家によるフォレンジック調査は現在も続いているが、企業と顧客のデータは侵害されていないことが確認されたとしている。
米連邦政府は6月1日、「JBSは、(このサイバー攻撃での)身代金要求がロシアに拠点を置くと思われる犯罪組織からのものであると政府に報告した」と語った。
5月には米石油移送パイプライン大手Colonial Pipelineがランサムウェア攻撃を受け、440万ドル相当の身代金をビットコインで支払ったと報じられた。
米司法省は7日、Colonialが支払った身代金のうち、230万ドル相当を犯罪組織から奪還したと発表した。
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