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P&G、宇宙での洗濯を可能にする洗剤開発でNASAと提携

ISSでは現在、宇宙飛行士の衣服の洗濯はできず、1人当たり年間約73キロの洗濯物が発生する。P&Gはこの問題を解決すべく、宇宙での洗濯を可能にする洗剤開発でNASAと契約を結んだ。

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 米Procter & Gamble(P&G)は6月22日(現地時間)、宇宙飛行士の衣料の洗濯を可能にする洗剤開発で米航空宇宙局(NASA)と契約を結んだと発表した。2022年に国際宇宙ステーション(ISS)に同社の衣料用洗剤ブランド「Tide」の水を使わない洗剤や、新たに開発した洗剤を送って微小重力条件下での洗浄成分の安定性などをテストする。

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 ISSでは現在、洗濯ができないので、乗組員1人当たり年間160ポンド(約73キロ)の洗濯物が発生する。今後、火星への(数年にわたる)ミッションが実現した場合、洗濯問題は、より深刻になりそうだ。

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ISSに送られる「Tide To Go Pens」と「Tide To Go Wipes」

 宇宙での洗濯の主な課題としては、洗剤成分の安全性とNASAの生命維持システムとの互換性、洗浄に使える水の量、洗浄に使った水を飲用水に戻す必要性などがある。P&Gは、これらの課題に対処するため、完全に分解可能な洗剤を開発したとしている。

 ISSでのテストに加え、NASAとP&Gは月と火星でのミッションのための、洗浄と乾燥を可能にするユニットの開発も検討している。

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