TENGAロケット、無観客の打ち上げ決定に「さすが感染対策は万全」の声
TENGAとインターステラテクノロジズが「TENGAロケット」の機体を公表。同時に「大樹町内からロケットの打ち上げを直接観覧できる場所はない」と明らかにした。
TENGAとロケット開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ(以下IST)は6月30日、「TENGAロケット」の機体を披露した。夏に北海道の大樹町(たいきちょう)から打ち上げる計画だが、具体的な日時の発表は見送った。
ISTによると、打ち上げ日時の公表はぎりぎりまで控え、前々日をめどに発表するという。防疫の観点から見学のために大樹町を訪れる人をなくす考えだ。
当初予定していた見学場やパブリックビューイングは中止する。見学場は封鎖し、町内の立ち入り制限区域を広げて一般の人は入れないようにする。「大樹町内からロケットの打ち上げを直接観覧できる場所はない」。
見学希望者には自粛を呼びかける一方、当日のパトロールと声掛けの準備も進める。地元の人には新聞やチラシなどを使って事前に制限区域やパトロールエリアを周知する。
30日のオンライン発表会で厳しい感染対策の内容が明らかになると、チャット欄やSNSで多くのコメントが寄せられた。反発の声は少なく、逆に「さすがTENGA、感染対策は万全」といったコメントもあった。
現地に人を入れない代わり、YouTubeやニコニコ動画を使ったライブ配信に力を入れる。TENGAの松本光一社長は「見に来てもらうことが困難な状況でも打ち上げを楽しんでもらえるよう映像配信を充実させる。様々な角度から高解像度の映像を届ける」と話す。
TENGAロケットは、宇宙空間で高さ10cmほどの「TENGAロボ」を放出し、海上で回収する「宇宙空間でのペイロード(荷物)射出と回収ミッション」を行う予定で、ライブ配信では貨物室の中やTENGAロボが宇宙空間に飛び出す瞬間なども中継するとしている。
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