金鳥の「いま、いいよね。一方通行の新聞広告」、続きはWebにあった
「金鳥」ブランドで知られる大日本除虫菊の新聞全面広告がネットで話題になっている。ネット広告へのアンチテーゼと見せながらネットに誘導するユニークな広告だ。
「金鳥」(キンチョウ)ブランドで知られる大日本除虫菊の新聞全面広告がSNSなどで話題になっている。「いま、いいよね。一方通行の新聞広告」というインパクトのあるタイトルで、新聞広告とネット広告を比べた。
「この新聞広告、途中で見るのやめた人の数を数えたりしないよ!」「あなたが、いつ、どこでこの広告見てるかなんて知らなくていいよ!」「へえ、こんな商品あるんだ。今度買ってみよう…それだけで…十分だよ」。新聞広告はあこぎなことをしないから安心だという。
ネット広告は、見た人の数や見ていた時間、リンクをクリックした数などを計測でき、特定の条件に合った人にだけ広告を見せる「ターゲティング広告」などの活用も進んでいる。そうしたシビアで「あこぎ」な面を取り上げ、ネット広告と比較されて苦労している新聞広告の悩みを代弁した。
奥付には「これからも新聞広告と共に KINCHO」とある。Twitterで新聞や広告代理店関連のアカウントが「#KINCHO さんには感謝しかありません!」(中日新聞、東京新聞広告局)などと喜びの声を上げたのも無理はない。
ただし広告には続きがあった。「ホームページをご覧ください。いますぐご覧ください」という急かすような文言とURL(QRコードも)。URLの末尾は「internet/daisuki」(インターネット大好き)となっている。
開いたホームページは1990年代を思わせるレトロな作りだった。懐かしい青い角ボタン、無駄に動くテキスト、虹色に輝く強調エフェクトなどはまさに'90年代の個人ホームページ。Twitterでは「ジオシティーズ感が出てて味わい深い」「来訪者カウンターがあれば満点」といった声も見られる。ソースから金鳥マークのAA(アスキーアート)まで発見された。
'90年代といえば新聞は発行部数5000万部を超えていた全盛期。対してネットは普及し始めたばかりで広告市場も小さく、数少ないネット専業メディアは新聞などと読者の規模を比べられて苦労していた。
'90年代のようなホームページは何を意味するのか。制作者の意図は分からないが、奥付にはこう書かれている。「お客もゴキブリも狙い撃ち! ターゲティングカンパニー KINCHO」。
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