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NASA、エウロパ探査はSpaceXの「Falcon Heavy」で
NASAが木星の衛星エウロパ探索ミッションでイーロン・マスク氏率いるSpaceXを選定した。同社のロケットFalcon Heavyを2024年10月に木星に向けて打ち上げる計画。契約金は約200億円だ。
米航空宇宙局(NASA)は7月23日(現地時間)、木星の衛星エウロパ探索ミッション「Europa Clipper」の打ち上げロケットとして、イーロン・マスク氏率いる米SpaceXの「Falcon Heavy」を選定したと発表した。契約金は約1億7800万ドル(約200億円)。
計画では、2024年10月に米フロリダ州のケネディ宇宙センターから探索機を搭載したFalcon Heavyを打ち上げる。木星の軌道に到達するのは2030年4月になる見込みだ。
木星の第2衛星であるエウロパの表面は氷で覆われている。NASAによると、その氷の下には地球の2倍の料の水を有する海があるという。NASAは2016年、ハッブル宇宙望遠鏡でエウロパ表面から水蒸気が噴出している様子を確認した。
Europa Clipperミッションの主な目的は、エウロパ表面の高解像度画像の作成、組成の決定、地質活動の兆候の探査、氷の厚さの測定、海の深さと塩分の測定。そのため探査機にはカメラ、分光計、レーダーなど9つの科学機器を搭載する。探査機はエウロパ上空25〜2700キロの高度の軌道を45回フライバイする計画だ。
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