Microsoftの4〜6月決算、過去最高を更新 AzureやLinkedInが好調
Microsoftの4〜6月期決算は、売上高、純利益ともに2桁増で過去最高を更新した。半導体不足でWindows OEMやSurfaceの売上高は減少したが、AzureやLinkedInが好調だった。
米Microsoftが7月27日(現地時間)に発表した2021年第4四半期(2021年4〜6月期)の決算は、売上高は前年同期比21%増の462億ドル、純利益は47%増の165億ドル(1株当たり2ドル17セント)と、第4四半期としては売上高、純利益ともに過去最高だった。前四半期同様、コロナ禍による世界的な在宅勤務の増加でAzureなどのクラウドサービスやビジネスSNSのLinkedInが好調だった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(売上高は442億4000万ドル、1株当たりの純利益は1ドル92セント)を上回った。
サティア・ナデラCEOは発表文で、「われわれはテクノロジーのイノベーションで、企業が新たなレベルのテクノロジー集約度を推進できるよう支援している。この業績は、大規模な成長市場で差別化した方法で行動すれば顧客のニーズを満たすことができ、クラウド、ゲーム、セキュリティなどで成長を生み出せることを示している」と語った。同氏はLinkedInの過去3年間の年間収益が100億ドルを超えたとも語った。
部門別では、Azureやサーバー製品を担うIntelligent Cloud部門全体の売上高は30%増の173億8000万ドルだった。Azureの売上高が51%増と好調だった。
OfficeやLinkedIn、Dynamicsを扱うProductivity and Business Processes部門の売上高は、「Office 365」と「LinkedIn」が好調で25%増の146億9000万ドルだった。企業向け「Office 365」の売上高は25%増、コンシューマー向け「Microsoft 365」のサブスクリプション数は22%増の5190万人だった。LinkedInの売上高は、広告需要の高まりで46%増。
Windows、ハードウェア、Xbox、検索のMore Personal Computing部門の売上高は、9%増の140億9000万ドルだった。メーカー向けのWindows OEMは、半導体不足でPC製造自体が減少した影響を受け、2%減。オリジナルPCのSurfaceの売上高が20%減となったのも、半導体不足による供給の問題だ。Xboxのハードとソフトを合わせた売上高は4%減。前年同期はコロナ禍の巣ごもりでサードパーティのゲームが好調だった。Xboxハードだけの売り上げは172%増だった。
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