原点に立ち返った“オリンパスPEN” 誰もが軽快に写真を楽しめる「E-P7」:荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)
OMデジタルソリューションズが発売した「E-P7」は会社分離後初の新製品。非常にPENらしいシンプルで四角くて軽くて小さいミラーレス一眼だ。
定番のガスタンク。これはオートモードで撮影。レンズは14-42mm F3.5-5.6
残念なのはキットレンズ。薄型軽量のスナップに向いた沈胴式電動ズームレンズだが、いささか古い。35mm換算で28mm相当から82mm相当なのだが、今は24mm相当スタートが標準と思っていい。もうちょっと広角スタートの新しいコンパクトなズームレンズが欲しいところだ。
薄型ではないのでいくらか嵩張るけれども、軽くて手頃な価格のレンズとして「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」をお勧めしたいかも。これなら幅広い撮影を楽しめて良い。
写りを最優先で考えるなら、これのワンランク上の「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」もいい。これは個人的にも愛用してる。
なお、ISO感度はISO200から25600。マイクロフォーサーズなのでそれほど高感度に強いわけではないが、ISO6400くらいなら常用できそうだ。
さらに、APモードにすればライブコンポジットやHDRなど特殊な撮影もさっと楽しめる。
新しいPENの誕生だ
E-P7はE-P5の後継機か、というと、ちょっと違う。PLとPが統合された新しいPENという印象だ(実際に統合されるかどうかは知らないけど)。ニュアンスとしてはPLの要素が入ったPシリーズという感じで、E-P5より軽くて軽快だ。
おかげで実にコンパクトなスナップ用ミラーレス一眼として日常的に持ち歩けるカメラになった。EVFがないのは残念だが、その分ボディも軽くて小さいし価格も非常に手頃なので、どっちをとるかという問題なんだけど、誰でも気軽に写真を楽しめるのがPEN、と思えばこれは正しい選択かと思う。
難点はバッテリー周り。USB充電できるのはいいが、2021年の新製品でコネクターがmicro-B端子というのはちょっと理解不能だ。
気になったのはそこくらい。
PENシリーズは魅力的だけどPLシリーズはエントリー向きすぎてちょっと……という人もE-P7ならそそられるはずだ。サブ機としても楽しめそうだ。
もう1つ、最近のミラーレス一眼はハイエンド機や動画モデルにばかり力を入れてて、手頃な価格とサイズで高画質で気軽に持ち出せるカメラがない、と思ってた人にこそE-P7といっていいかも。
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