「ウマ娘」でゲーム事業の営業利益約500%増 サイバーエージェント4〜6月決算
サイバーエージェントの2021年ゲーム事業の営業利益が前期比で483.5%増加した。主な要因は「ウマ娘」という。
ゲーム事業の営業利益が前期比で483.5%増加――サイバーエージェントは7月28日、2021年4〜6月の四半期決算を発表した。ゲーム事業の営業利益は442億4000万円(売上高923億円)で過去最高を記録した。傘下のCygamesが2月から提供しているスマートフォン向けゲームアプリ「ウマ娘 プリティーダービー」(以下、ウマ娘)が主な要因という。
連結営業利益は445億円で、ゲーム事業の営業利益が大半を占める形に。インターネット広告事業は52億円、「ABEMA」に投資を続けるメディア事業はマイナス38億円という内訳になった。
ゲーム事業の業績について、同社は「ウマ娘がフルに寄与した」としている。同社の四半期決算を2017年から振り返ると、ゲーム事業の売上高は約330億円〜450億円、営業利益は約30億円〜100億円で推移し、ウマ娘リリース直前の2021年9月期第1四半期(20年10〜12月)では売上高299億円、営業利益11億3000万円だった。
ウマ娘リリース後の21年1〜3月のゲーム事業は売上高639億円、営業利益232億円とともに大幅増。今回さらに業績を伸ばす結果となった。
ウマ娘はリリースの2月24日から約5カ月間で900万ダウンロードを突破。スマホアプリの市場を調査する米App Annieによれば、同ゲームは21年4〜6月のスマートフォンゲーム課金額ランキングで世界2位を記録したという。
Cygamesの近石愛作取締役は「アニメDVDの売り上げも2021年6月までで約17万枚を記録し、8月にはライブも予定するなど、クロスメディア展開も順調」と説明。「ゲーム内での新機能や新キャラクターの実装を今後も続け、ロングヒットを目指す」と話した。
ゲーム事業では今後、漫画・アニメ作品「呪術廻戦」のスマートフォンゲームや、「ファイナルファンタジーVII」シリーズ最新作のスマートフォン向けRPGなどの新規タイトルも開発中とし、2021年内に4本のゲームを新たにリリースする予定。
21年9月期第3四半期の連結業績(20年10月〜21年6月)は、売上高4867億円、営業利益775億円で、最終利益は330億円(前期比462%)となった。通期の売上高は6500億円、営業利益は1000億円になると見通している。
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