ブロックチェーンで何ができるの?→身近な活用シーンを体験できるWebアプリ登場
ブロックチェーン事業を手掛けるアクセルが、ブロックチェーン技術が人々の生活にどう役立つか体験できるWebアプリを公開した。Webブラウザからライブチケットの購入など4つの場面を体験できる。
ブロックチェーン事業を手掛けるアクセル(東京都千代田区)は8月3日、ブロックチェーン技術が人々の身近な生活やビジネスにどう役立つかを体験できるWebアプリ「Blockchain Showcase」を公開した。Webブラウザからライブチケットの購入などを体験できる。
アプリは暗号資産のマイニングプールを運営する同社の子会社VIPPOOL(東京都千代田区)、ブロックチェーンサービスの開発を手掛けるCryptoLab(神奈川県横浜市)と共同で開発。
体験できるのはライブチケットの購入、契約書のファイルを確認する、スマートキーで部屋の鍵を開ける、商品の流通経路を消費者が確認する、という4つの場面。データの改ざん防止、信頼性の高いセキュリティ、取引情報の記録などブロックチェーンの特徴が学べる。体験中は画面左下にブロックチェーンの記録ログが表示され、どのようなデータを送受信しているのか確認できる。
ブロックチェーン技術は、取引データを一定量ごとにまとめたブロックとして台帳に記録し、時系列順にチェーンのように連ねて管理する技術だ。システムに参加する複数のユーザーが台帳を管理・検証・更新することでデータの信頼性を保ち、改ざんや偽造を防げるという。
例えば契約書を確認する場面では、ブロックチェーンがその真正性を保証する。契約書のファイルから生成したハッシュ値というデータをブロックチェーンに記録し、記録用IDを発行。別の人にファイルを送ったとき、IDとハッシュ値が一致すればファイルが本物で改ざんされていないと証明できる。
特設サイトにアクセスして専用の拡張機能をインストールすると、暗号資産(トークン)の送受信に必要になる各機能をまとめた「ウォレット」を作ることになる。このウォレットで体験用のトークンを受け取り、実際にやりとりを体験する流れだ。
「何が実現できるのか、どのようにビジネスに役立てることができるのか、分かりやすい活用例が少なかった」と、ブロックチェーンを広める上での課題を同社は指摘する。デモアプリの公開を通じて「ブロックチェーン技術を活用したビジネス構築をサポートする」とした。
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