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日本の暗号資産取引所Liquidから約100億円流出 「顧客への被害はない」
暗号資産事業を手掛けるQuoineのシンガポール法人がハッキングを受け、約100億円分の暗号資産が外部に送金された。
暗号資産事業を手掛けるQuoine(東京都千代田区)は8月19日(現地時間)、取引所「Liquid」について、入出金の管理に使っていたウォレットが不正アクセスを受け、約9135万ドル(約100億円)分の暗号資産が外部に送金されたと発表した。顧客の資産への被害はないという。
同社のシンガポール法人が利用しているウォレットが被害を受け、69種類の暗号資産が外部に送金された。ただしこのうち約1613万ドル(約17億7000万円)分は既に凍結済みという。シンガポール法人は事態を受け、暗号資産の出金を一時停止。不正アクセスを受けたウォレットに残っていた暗号資産60種類以上を外部に移動させた他、攻撃者が使っていたウォレットのアドレスも公開した。
暗号資産の取引など、Liquidに関する他の暗号資産サービスへの影響はないという。同社は被害の詳細を調査中で、ユーザーに対しては、追加の情報が出るまでLiquidのウォレットに暗号資産を入金しないよう呼び掛けている。
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